数年前、テニスプレイヤーのジョコビッチ選手の「生まれ変わる食事」を読んで、小麦粉の主食を控える、緩やかなグルテンフリーを試しました。とりあえず2週間続けてみようと思いましたが、数日のうちに劇的に体調がよくなったので、そのまま小麦粉を減らす生活を続けています。
そうなると主食としては、ほぼお米を取るようになり、せっかくだから、白米ではなく雑穀米にしよう、玄米を混ぜてみようといろいろ試すうちに、玄米をおいしく食べられるのならば、それがベターなのではないかと思い、おいしく食べる方法を試行錯誤しました。
玄米は身体に良いのか?実は賛否両論?
そもそも玄米は身体にいいのかざっと検証してみたいと思います。
①玄米のメリット

まず第一に、ビタミンB1,B6,マグネシウム、鉄などのビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素がバランスよく含まれています。上の成分表にはありませんが、ビタミンEも白米の10倍ほど含まれています。
この、バランスよくミネラルやビタミンを取るということがとても大事です。玄米のメリットは、食事の基礎部分(主食)の栄養バランスがいいので、副食にそこまで神経質にならずに、バランスの良い食事をとれることです。
第二にダイエット効果のあるガンマ・オリザノールが豊富に含まれています。ガンマ・オリザノールは、脳の視床下部に直接働きかけることで、自律神経失調症に効果があります。抗ストレス作用もあり老人性認知症の治療にも用いられ、脳の機能を改善する効果があります。また、血管を広げて血行を良くする効果もあります。
第三にストレス抑制、リラックス効果や血圧を下げる効果のあるGABA(ギャバ)も含まれます。とくに発芽玄米は、普通の玄米の3倍ギャバの量が豊富です。
第四に 玄米食は白米食に比べ GI値(食品が体内で糖に変わり血糖値が上昇するスピードを示す値)が低く、血糖値の上昇が緩やかなので、脂肪を蓄積するリスクが低くなり、糖尿病のリスクも軽減できます。
第五に食物繊維と、フィチンによるデトックス作用が期待できます。とくにフィチン酸は、農薬や体内に蓄積した水銀や、アルミニウムなどの有害金属を吸着して排出し、抗酸化作用もたかく、デトックスに効く物質です。食物繊維は腸管をお掃除してくれ、腸内環境をととのえてくれます。
②玄米のデメリット
玄米のデメリットと言えば、おいしく炊くのが難しいことと、消化が悪いことです。わたしはけっこう早食いで、よく噛んで食べるのがなかなか難しく、玄米を食べると胃が重くなってしまうのため避けていました。そして、一番問題なのはアブシジン酸(ABA)という人間にとっては有害な物質が含まれることです。
玄米などの種子にはアブシジン酸(ABA) という発芽抑制因子が含まれています。これは植物が育つのに適した季節や条件のときにきちんと発芽ができるように、種の発芽を抑える成分です。
種子が子孫を残すためほかの動物に食べられないよう、土の上ですぐ腐らないように自らを守るメカニズムです。
このアブシジン酸が人間にとって毒性があるといわれています。
アブシジン酸(ABA)は取り続けると「細胞のエネルギー工場」と言われるミトコンドリアを傷つけるという説があり、そのため体温低下、免疫力の低下、疲れやすくなる、顔色が悪くなる、いらいらするなどと言われています。身体にいいと思ってたべたもので、体調を崩したら元も子もありません。そのため アブシジン酸(ABA) を無害化してから食べないといけません。
発芽抑制因子であるアブシジン酸(ABA)を無害化する2つの方法
1つ目はフライパンで焙煎、浅煎りするとアブシジン酸(ABA)を無毒化してくれるようです。
さらに玄米の表面のセルローズ層の破壊も出来食べやすくなります。 しかし、炒ってから普通に炊くとぼそぼそと食感が良くないそうです。玄米粥にする場合は炒ってからおかゆにした方が、やわらかく、栄養も吸収しやすい状態になるので、おかゆとして食べる場合は炒るのがお勧めです。
2つ目は発芽させることです。玄米を水に浸すことで発芽抑制が解けて、発芽を促進させます。 アブシジン酸(ABA)が役目を終え無毒化するのです。そしてなにより玄米が水分を吸収するので、ふっくら柔らかくおいしく炊けます。私自身も発芽させて玄米モードで炊飯した玄米では、胃が重くなったりせず、おいしいなと感じながら食べています。
ただし、市販の発芽玄米は一度発芽した玄米の発育を再乾燥させて止めてしまっているため、アブシジン酸(ABA)が再度働きだす可危険性があるそうです。 そういうわけで、玄米は自分で発芽させてすぐ炊飯するのが、ちょっと手間はかかりますがいいと思います。
次回は、玄米のデメリットをメリットに変える、玄米を発芽させる方法と、おいしく炊く方法をご紹介したいと思います。
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